ホタルの一生
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ホタルの概要

属性

甲虫類ホタル科に属しています。

種類

ゲンジホタル、ヘイケホタル、ヒメホタルが、飛んで光るので知られています。
田口町ほたるの里では、ゲンジホタルが主で、ヘイケホタルも少し生息しています。

大きさ

ゲンジホタル成虫の体長   オス:約15mm、 メス:約20mm

どうして光る

・ホタルのお尻(5,6節)にある発行器内の生化学反応によって、熱を持たない冷たい光を発します。
・発行器には、ルシフェリンという物質があり、それにシフェラーゼという酵素が、酸素やマグネシウム
 などの金属イオンと一緒になって作用した時に光ります。

・自分の存在を相手に知らせるために光る、特にオスがメスを探した時には強い光を5回くらい連続し
 て発光し(フラッシュ発光とよばれる)、メスにプロポーズするのです。

光る時間帯

夜行性であり、昼間は暗くて涼しい草の陰等にかくれていて、夕暮れとともに飛び始め、最も多く飛ぶ
(光る)のは8時〜9時くらい間です。(風の無い、蒸し暑い日が良く飛びます)

寿命

成虫の命は、オス:約10日、メス;約2週間

 


ホタルの一生

季節 ホ タ ル の 成 長 過 程
6月 成虫 ・オスが飛んで光を発しながら、メスを探します。
 飛ぶのは、オスが多く、メスはほとんど飛ばずに草むらでオスを待っている。
・メスが光って応えると、オスが近ずき交尾をします。すると光は弱くなりかすかにひかるだけに
 なります。(交尾は翌日の朝まで続きます)
6月 産卵
(卵)
交尾したメスは、川岸に近い、日陰のこけなどの上に卵を生み、まもなく死んでしまいます。
(一匹で約500個を生む)
・卵は、約0.5mmの楕円形で、淡黄色です。
7月 ふ化 卵は約1ヶ月後に孵化(ふ化)し、幼虫が殻を破って出てきます。
そして、川の中にはいり、長い水中生活を始めます。
7月

翌年3月
幼虫
(水中)
幼虫は、カワニナ(小さな巻貝)を食べて大きくなります。
・一匹が約60個食べるので、沢山のホタルを見るためには、その60倍のカワニナが必要です
・幼虫は、夜行性で、カワニナのフタの部分から中に入って貝を食べるのです。
・幼虫は、最初は1.5mmくらいで、水中で6回脱皮して、最後は25mmくらいになります。
4月 幼虫
(上陸)
幼虫はさなぎになるために、雨の降る春の夜(8〜9時頃)に上陸し、湿った土の中に潜ります。
このきっかけは、水温が急に高くなるのと、昼の時間が13時間くらいに長くなった時のようです。
(水中で、幼虫はどのようにして分かるのか不思議ですね?)
5月 土の中 土の中に潜った幼虫は、約40日間もじっとしています。
ときどき、腹の先を光らせます(この状態は前蛹と言って、蛹(さなぎ)になる準備期間です。
6月 さなぎ ・やがて、地温が23度以上になると、最後の脱皮をして、さなぎになります。
・さなぎは、透きとうったうすいクリーム色で、頭、はねやあしなどの形がハッキリと分かります。
・腹の5(6)節部分には発行器ができていて、緑色がかった黄色の光をだし、それが、体全体に
 ひろがって、美しく輝きます。
・5日くらいすると、足や、羽根が黒くなり、成虫のような色になってきます。
6月 羽化  ・さなぎになって、10〜12日くらいで羽化が始まります。
(もう一度、薄い皮を脱いで、成虫になるのです)
・そして、私達にあの幻想的な光をみせてくれる成虫になるのです。